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オリジナル作品|ギルティタウンの紹介

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約3分
作品紹介

画家を目指す少年アッサムとメタル歌手イングウェイ、ギルティタウンの住人達の物語─。

 工業化学汚染で閉鎖された廃都市ブルータルシティ。貧しくスネに傷のある者が留まるそこは、ブルータル《残酷》という名の通り、男は強奪し、女は身を売り、汚染環境により奇形児が生まれては、虐げられてスラムへ追いやられるという残酷な街だ。

 街の少年アッサムは、曲の売り上げで奇形孤児を救済するメタルバンド『HELL/HOUND』のフロントマン・イングウェイに憧れている。アッサムは娼婦の母と廃墟のカプセルホテルで暮らし、CDショップで稼いだお小遣いを酒代にされていた。

 『HELL/HOUND』は 主要メンバーが全員死んで解散という異色の終止符を打つ。イングウェイはレコーディングの最中に、バンドメンバー四人を殺害し、死刑になった。

 心の支えにしていたヒーローは人殺しで、たった一人の肉親には金をたかられる。荒廃した街や人生に嫌気がさしたアッサムは、バイト先のCDショップで衝動的に万引きをしてしまい、《ブルータルリッチ》と仇名される保安官リッチにより、保安官事務所の地下から死刑囚が収容されているギルティタウンへ連れて行かれる。

 ブルータルシティに似た、入り組んだ鋼鉄とネオンに支配された薄暗い街・ギルティタウン。強盗殺人犯アモット兄弟、闇医者カーカス、殺人女優の看護婦アンジェラなど、怪しげな人間が行き交う街の往来から、聴き覚えのある曲が聴こえてくる。アッサムがショッピングストリートに駆け出すと、憧れのイングウェイがいた。

世界観や物語の展開上、暴力描写・性描写・残酷描写がございます。苦手な方はご注意ください。

登場人物紹介

少年アッサム
ブルータルシティで、娼婦の母と潰れたカプセルホテルで暮らしている少年。絵を描くことが好きで、同郷のバンドマン・イングウェイに憧れているが、人生に嫌気がさしている。

八百屋イングウェイ
ブルータルシティの元孤児でメタル歌手。ギルティタウンで八百屋になり、歌で客引きするショッピングストリートの稼ぎ頭。乱暴者だが根は優しく、アッサムをあずかり面倒を見る。

保安官リッチ
犯罪者を猟銃で蜂の巣になるまで撃ち据え、バイクで引きずり回す姿から《ブルータルリッチ》と仇名される保安官。保安官事務所地下、ギルティタウンへ続く隠し扉を管理する門番。