夢幻劇場 |個人創作ブログ

蒼鋼のドラグーン|護龍の伝承神話

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約7分
人物・世界設定

蒼鋼のドラグーンとは?

生贄の命で昇る『呪われし太陽』に支配される護竜帝国。ドラグーンと呼ばれる竜の力を持つ三人の主人公たちが、心に秘めた理由の為に困難と戦い、護竜のあり方を変えていく全年齢向け群像劇のファンタジー創作です。

蒼鋼のドラグーン 主人公

メイル

14歳。封魔の御子と呼ばれる特殊な存在。その素性ゆえ人工太陽計画を進める軍隊から狙われる。

鋼輔

17歳。神衣と呼ばれる共同体の危機に戦う巫者。故郷を皇帝配下の従神に滅ぼされ護竜に連れてこられる。

ジーク

20歳。記憶喪失の暗殺者だが、人命を奪う事に拒否反応を示す。記憶を探す旅で五代古代竜と戦う。

蒼鋼のドラグーン イントロダクション

生贄の命で昇る『呪われし太陽』に支配された護竜帝国(ごりゅうていこく)。
生贄は一日最低1人海底祭壇に必要で、護竜皇帝が生贄試合の敗者を生贄として捧げており、
護竜ではこの風習がもう何百年も続いている。

護竜の五大都市を守護する五大古大竜《エンシェントドラゴン》たちは、
自然のものではない『呪われし太陽』の光の影響で自我を失い、
各地の遺跡で凶暴化し、都市に甚大な被害をもたらしていた。

自我を失った五古大竜《エンシェントドラゴン》が発する障気により、
『ルギリ熱』という奇病が蔓延し、高熱のなか眠り続ける患者が人口の3割に及ぶ。

五大古代竜(エンシェントドラゴン)の肉がルギリ熱の特効薬になるといわれるが、
五大古代竜(エンシェントドラゴン)を倒せるだけの強力な力を持つものもいないまま現在にいたる。

護龍では竜の力で戦うものを『ドラグーン』とよび、民のために戦う心優しきドラグーンには、
今はなき竜神の王の恩慧が得られるという。時代は護龍を救うドラグーンを求めていた。

メイル編 太陽の少女 – 過酷な運命の中、両親との再会を果たせ──!

己の素性を知らずに生きてきた少女・メイル。メイルは庭師の老人・ジムダルと花園で穏やかに暮らしていた。自分を花園に置いていったという、両親への恋慕の情を捨てきれず、いつか両親が自分を必要としてくれて、花園に迎えに来てくれるのではという淡い期待を心に秘めて生きてきた。

ある日、花園に現れたのは、ヴァルバ正規軍ウィツィロトのドラゴ将軍だった。メイルのことを《封魔の御子》と呼び、身柄を確保しようとする。

護竜は生贄の命で昇る呪われし太陽に支配されていた。ドラゴ将軍が計画する人工太陽ルインファルスがあれば生贄はいらなくなると説き、メイルを人工太陽の部品にしようとしていたのだった──。

ストーリー進捗
40%

刃鋼輔編 蒼刃の神依 – 生贄死合で護龍皇帝を倒し、姫巫女を救え─

夜明けがひときわ美しい御界・日ノ宮は、《白魔》と呼ばれる積雪災害と、死人《
しびと》との戦が絶えない氷雪の都。鋼輔は、都を守護する年若い神依だった。
ある日、護竜皇帝のしもべである従神・尚武が日ノ宮に現れ、鋼輔は致命傷を負
い、暴風龍・尚武が引き金となり起きた《白魔》で日ノ宮は大雪に飲まれ滅びた。

尚武は雪の中の躯から、瀕死の鋼輔を引き上げると、護竜に持ち帰る。イシュタム
に「おぬしの望みを叶えられる戦士かもしれん」といって、鋼輔を託した。
鋼輔は護竜・太陽の塔で目を覚ます。塔に幽閉された皇帝の双子の妹・護龍の姫
巫女イシュタムが、鋼輔を数ヶ月に渡り治療した。イシュタムの命で発動する時
戻りの術があれば、日ノ宮を滅びより前の時に戻せると彼女は話した。

イシュタムを幽閉し、日ノ宮を滅ぼした皇帝テオを生贄死合で倒し、必ず助けに
来ると約束して、鋼輔はイシュタムが幽閉される太陽の塔を後にするのだった──。

ストーリー進捗
20%
刃鋼輔編 世界観イメージソング『Blade’s Encounter (ブレイズ エンカウンター)

作曲・編曲 いしいの音楽制作所 様
歌 いしい 様
作詞 八神旭

ジーク編 古の竜皇帝 – 五大古代竜と戦い、過去の記憶を取り戻せ──!

ヴァルバ正規軍ウィツィロトに所属する暗殺者ジークには過去の記憶がない。暗殺の任務で人命を奪うことも来ず、腰抜けと罵られていた。同僚のキルシェがジークの任務の後始末や面倒を見ていたが、キルシェが護龍に蔓延する奇病ルギリ熱に罹り、衰弱してしまう。ジークはキルシェを助けるために、ある任務につく。

ドラゴンの肉を煎じた薬でルギリ熱を治療できる、という話を聞いて、ジークは護竜帝国の守護神である五大古代竜を狩猟する任務についたのだった。古鉄竜グランドロスを無事討伐し、ドラゴンブレスを受けても無傷だったジークは、ドラゴンの攻撃を無効化する力があった。

治療薬を得たジークは、治癒したキルシェを連れて軍を抜ける。自分の生き方について考え、なくした記憶を求めて旅に出るのだった――。

ストーリー進捗
20%
ジーク編 世界観イメージソング『蒼の追憶』

作曲・編曲 いしいの音楽制作所 様
歌 いしい 様
作詞 八神旭

護龍の神話|白騎士、黒騎士、ドラゴンの英雄譚

竜狩りの時代。「邪悪の象徴とされる竜を狩り尽くせば世に平和が訪れる」という竜殺しの王に仕える、黒騎士・テスカと、白騎士・ルシア。二人の騎士は王のいいつけに疑問を抱き、護龍で最後の竜・エンデを狩らずに助けた。助けた竜の背に乗り、竜騎士(ドラグーン)として民の苦難を解決して回る内に、竜殺しの王を退けて人々に慕われるようになる。だが二人の騎士は王の座を辞退し、異種族でありながら自分を信じ支えてくれた友である竜・エンデの頭に王冠をのせた。その瞬間、竜は竜人の王・エンデとなり、黒騎士と白騎士、二人の竜騎士を従え、護龍を治めるようになった。竜の王は五人の分神を設け、子供達は五つの街を守護した。

– 黒騎士の裏切り

テスカの一族は歪み、かつての竜との友情を忘れ王座を狙うようになった。竜の王・エンデと従者の白騎士・ルシアに戦いを挑み、古代魔術で巨大な槍を召喚し、太陽を竜の王におとして焼き尽くし、竜の王を葬る。破滅から生き延びた竜の王の子供は街と生き残りの人間達を守護していた。黒騎士の一族は、竜の王の分神五人に竜の姿から戻れない呪いをかけ、人間と言葉で意思疎通ができないようにした。

五体の竜の王の分神達は五大古代竜(エンシェントドラゴン)とよばれ、竜の王が亡き後も、人間の都を守護し続けた。王都トルテカには古鉄竜・グランドロスが、聖都オルゴンには古焔竜・アルムジュラが、風都フォラスには古風竜・ウィンドルムが、軍都ヴァルバには古海竜・バルキリアスが、夜都ダロネアには古月竜・ルインカリオがおり、五大古代竜(エンシェントドラゴン)の五体は守護神として祀られ、その鱗や肉は人の万病や苦痛を救うものとして親しまれてきた。

太陽のない街で、古代竜の持つ鉄、炎、水、風、月の力を借りて人々は細々と生活していたが、護龍に再び太陽は昇らなかった。月の力で育つ作物は太陽で育つ作物の1/3の成長速度で食料が枯渇し、太陽が昇らなければ凍えて作物も育たず人が死んでしまう。

– 黒騎士の一族・テスカが護龍を治める

黒騎士だったもの――強力な古代魔術を操るテスカの王が召喚した二度目の太陽には生贄が必要だった。テスカの王は「王位継承者または護龍で最も力のある者を王と定める」といい、コロシアムの決闘で王に挑んで敗れた者を呪われし太陽イン=ティに捧げるという王政をしき、太陽への信仰が薄い者を罰しはじめる。太陽よりも、街を守護している五大古代竜(エンシェントドラゴン)を信じる者へも風当たりは厳しくなる。

生贄は一日最低1人海底祭壇に必要で、イン=ティが生贄の血で浄化されたときに、生贄が必要とされなくなるらしいが、この風習がもう何百年も続いている。近年では五大古代竜(エンシェントドラゴン)が呪われし太陽の影響で狂い、人間にルギリ熱(意識が幽界に閉じ込められ夢を見続ける熱病)という災厄をふりまきながら人間を襲うようになった。このままでは人類は滅亡してしまう。

五大古代竜(エンシェントドラゴン)の肉がルギリ熱の特効薬になると言うが、五大古代竜(エンシェントドラゴン)を倒せるだけの強力な力を持つものもいないまま現在にいたる。護龍では竜の力で戦う戦士をドラグーンとよび、民のために戦う心優しきドラグーンには、今はなき竜神の王の恩慧が得られるという。時代は護龍を救うドラグーンを求めていた。

(制作:2004年~)